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2007年03月30日

残酷と非道徳と硝煙と恋〜GUNSLINGER GIRLのコト

丁度8巻も発売されたことだし、ちょいとこの漫画について語ってみます。
確か、旧ブログでも書いてなかったと思うので。
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相田裕「GUNSLINGER GIRL@〜G」(メディアワークス刊)

ぱっと見は、美少女が銃を振り回すアリガチなジャンル漫画。
ところが、その《銃を振り回す美少女》の設定が、とにかく酷い。(注:褒め言葉です)

※以下、多少ネタバレあります!嫌な方は回避で!


その少女達は、なんらかの理由で瀕死の重傷を負い、そのままだと死ぬか、死を望むか、廃人となるしか選択肢の無い、身寄りの無い子どもなんですよ。
初期のヒロイン、ヘンリエッタは、確か家族を皆殺しにされ、家族の死体の横で一晩中暴行を受け(片腕、片脚、片目を欠損)自殺を望む少女。
同じく準ヒロインのトリエラはホステルの犠牲者だったり。(いやマジで)

彼女らの記憶を薬物や暗示で消し、必要な情報(銃器の知識等)やすりこみ(条件付け)をした上で、状態に応じて義肢を与えたのが、彼女ら《義体》。
筋力や運動能力も大幅に高められた《義体》は、指揮・監督者である《担当官》とペアを組み、政府の非公式な暗殺者として、暗躍する・・・

その非公式組織の名称が《社会福祉公社》ってのが、また皮肉ですね。

見所は、小柄な少女が様々な銃火器と運動能力でテロリストを圧倒するアクションシーンは勿論だけれども、やはり、彼女らと《担当官》との触れ合いや、苦悩や葛藤にあると思います。

特に、全てを知っている《担当官》達の思いは様々。
彼女達の(彼女自身は覚えてもいない)過去に同情する者、
彼女に自分の今は亡き妹を投影する者、
単なる《機械》として扱う者、
彼女との距離の置き方に戸惑う者、
義体を維持するための薬物投与の影響で、徐々に衰弱していく彼女の姿に、無力感で打ちのめされる者・・・

そして、そんな《担当官》を妄信する少女達の姿が、ますます虚しさをいや増すんですよ。
彼女らの「妄信」は、すりこみ(条件付け)で設定されたものだから。

特に、初期ヒロイン、ヘンリエッタはその妄信が顕著で、彼女と《担当官》ジョゼのいびつな関係は、ロリ方面が苦手なるしはには、正直「キモチワルイ」ものでした。
逆に、《担当官》を失い義体の開発実験体となりながらも、彼の言葉に因って精神的に自立しつつある(のか?)クラエスや、お互いに距離を測りかねてるトリエラと《担当官》ヒルシャーなんかは、とても好ましいのだけれど。
(勿論、その根底には条件付けという名の『洗脳』があるんですが・・・)

で、この作品、6巻で突然方向転換をしまして。
そのヤバイ設定にどこかからか横槍が入ったのか、それともお偉いさんがようやく気付いて自主規制したのか?
もしかして路線変更ではなく、予定されていた展開なのかもしれませんが、るしはの友人のペド野郎は、その方向転換にいたく悲しんだものでした。

と、いうのも。
まず、変更その@
絵柄の変更。
少女達の頭身があがりました。
デザインもシャープになって、どっちかと言うと少女漫画の線ですね。

そして、変更そのA
突然ヒロインが交代。

突如、第2世代(劇中では2期生と呼ばれる)《義体》ペトルーシュカ(通称ペトラ)と、新人《担当官》アレッサンドロのペアが主人公に!
しかも、2期生は年齢も上がり、ペトラの素体の年齢は16歳。
(多分、ヘンリエッタ達は10〜せいぜい13くらい?)

そして、この《義体》2期生は、条件付けが弱いんですね。
その結果、条件付けによる妄信ではない《恋》を、ペトラはアレッサンドロに抱き始める・・・

って、ホント、少女漫画だわー(´ー`)

ぶっちゃけ、そのロリ具合(といっても性愛を匂わす描写は皆無だけどね)から『食わず嫌い』してたのを、偶然ペトラ登場の回を読んで興味を持ったのが、はじまり。
で、序盤を読んだら、その重くアブナイ設定に吃驚。
今では、かなりお気に入りのシリーズです。

ペトラとアレッサンドロの恋の行方も気になるし、その影で『ゆっくりと終わりに近付いていく』1期生達(主役の座を譲ったとはいえ、バッチリ登場します)の行く末も気になる。
マフィアや、テロリスト《五共和国派》の描き方に、欧羅巴(主にイタリア)を感じさせてくれるとこなんか、この手のジャンル漫画にしては稀有な作品です。

なんとなく、『バナナフィッシュ』読んでた時の感覚に近いかな。

オススメです。
posted by るしは at 00:00| Comment(7) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うへ、そんな急な方向転換があったんですか…
前半の救いようのないドス黒い感じが結構好きだったんですがw

まあ、方向転換が全体の話として違和感がなければokなんですが。
Posted by うすねこ at 2007年03月30日 02:05
個人的発言でアレですが、なんでヘンリエッタはサイドアームにFN FiveseveNを使わないのでしょう…

FN P90を使ってるのはヘンリエッタなのにジョゼだけFN FiveseveNを使うのは非効率だと思うんですg
(P90とFiveseveNは弾薬を共用できるので)
Posted by うすねこ at 2007年03月30日 02:27
>>うすねこさん
前向きなペトラがヒロインになったことで、確かにドス黒さは減りましたね。
ま、1期生はちゃんと話にからむし、ペトラも決して元には戻れないという点では、オブラートに包ん隠されてはいますが、内包される「黒さ」はかわらず、といったところでしょうか。
私的には、全然アリな方向転換でしたよ。

ただ、万が一うすねこさんが、私の某友人と同じく真性ペド野郎だとしたら、頭身が上がった時点でアウトでしょうけど。・・・どきどきw)

>ジョゼだけFN FiveseveNを使うのは非効率だと思うんですg

さすが、うすねこさん!細かく見てるなぁ。
多分、そこまで深く考えてないんじゃないでしょうか・・・
(銃器はアシに一任、って漫画家多いらしいですし)
実際、この漫画のリアリティってどうなんでしょう?
5巻あたりではジョン・ウーばりに2丁拳銃とか出てきましたがw

しかし、5.7mm弾は被弾したら痛そう・・・コワコワ
Posted by るしは@管理人 at 2007年03月30日 14:43
これは、非常に難しい問題ですね。
なぜかというと本人たちが「普通の人間じゃない」という設定だからです。
普通の人間には無理なことを軽々とやってのける、設定が設定なので個人的にはokです。
Posted by うすねこ at 2007年03月31日 22:53
現実的な話をすれば…
どうやって初段装填、不発射弾やジャミングの際の手動排莢、弾倉の交換、などをどうやって操作しているか見せて欲しいですね。

意外と知らない人居ますが、不発射弾やジャミングはごく当たり前に発生する日常的な出来事です。
私はリボルバーしか体験がないので不発射弾があっても気にせず次を撃てましたが、オートマチックだとそうはいきません。
Posted by うすねこ at 2007年03月31日 23:25
あと、銃というのは両目で狙う物です。1丁に両目を使うから、2丁目はどの目で狙うんだと…
どこで覚えてきたのか片目を閉じる人が居ますが……、動く物は両目で狙いましょう。
Posted by うすねこ at 2007年03月31日 23:30
>>うすねこさん
確かに、映画や漫画なので「ジャムった!」ってシーンは時々観ますが、そのジャミングを解消する描写って、あまり見ないですね。
実際、どうやるんだろう??
まさか、バラさなきゃ駄目ってことはないですよねぇ・・・

>動く物は両目で狙いましょう。

試しに片目でぱいをつかまえようとしてみました。

・・・うわ、難しい(・_・;)

ジョン・ウースタイルやるには、目玉がもう2個と、それを制御するサブ脳が必要ですね・・・SFの世界だわ〜。
Posted by るしは@管理人 at 2007年04月01日 01:01
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