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2007年06月12日

アイデンティティ

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アイデンティティー(原題:IDENTITY)
《あらすじ》
様々な理由から、偶然あるモーテルに集まった11人。
女優と、その運転手。
娼婦。
気弱な父親、その妻(事故で重傷)と息子。
若い夫婦。
護送中の警官と、囚人。
そしてモーテルの主人。
折からの豪雨で道路を寸断され、彼らはそのモーテルに足止めをくう。
そこで起こる殺人事件。
一人ずつ犠牲になってゆく滞在者。
疑心暗鬼になりながらも、やがて彼らは、全員の妙な共通点に気付き始める・・・

限定された舞台、限定された登場人物。
やはり、シチュエーション・スリラーは良いですねぇ。
るしは的にこのジャンルとの最初の出会いは、やはり「そして誰もいなくなった」。
確か、舞台を砂漠に置き換えた何度目かの映画版。(原作は孤島)
それから、クリスティの原作を繰り返し読みまくりましたねぇ。(勿論、私は原作派)
本作は、新手の「そして誰もいなくなった」。
シチュエーション・スリラーとしては、なかなか頑張っています。

このジャンルの楽しみの一つが、俳優達の演技合戦。
本作には、所謂大物俳優は出ていないんですが、個人的に好きなバイプレイヤーが顔を揃えていて嬉しいですね。

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まずは、ジョン・キューザック
この中では一番メジャー?
イイヒトも胡散臭い男も演じられる彼は、このジャンルにはうってつけですね。
ただ、うってつけすぎて逆に意外性は少ないかも^^;
先日の「ニューオリンズ・トライアル」や「コン・エアー」「セレンディピティ」と、狙ってるわけじゃないけど意外と縁のあるお方。

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お次は、レイ・リオッタ
「乱気流/タービュランス 」なんかでお馴染みのリオッタ芝居を見せてくれます。
しかし、実はそれ以外のリオッタを知らない私。
「NARC(ナーク)」を観たみたいです。
いかにも気の短い粗野な姿に、いつもは格好良い大塚明夫の裏返った声がピッタリw

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そして、ジョン・ホークス
TVドラマ「ミレニアム」にも顔を出していましたね。
それ以前にもどこかで観たに違いないんだけど、なんでか出演作が思い当たらない・・・
Wikiとかで見ても、マイナーすぎるせいか情報が少なく困っています^^;
誰か知ってたら教えて!
で、今回も小心者の男をいかにもそれっぽく演じていてグゥ。
大塚芳忠の吹替えがこれまたピッタリです。

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さらに、ジョン・C・マッギンリー
この人も明確に覚えているのは「プラトーン」くらいなんだけど、他にも小さな役でちょいちょい出演してる気がします。
今回も「プラトーン」同様、気弱ですw

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おまけに、ジェイク・ビュシー
「スターシップ・トゥルーパーズ」で「あ、こいつすぐ死ぬな」と思いきや、なんと最後にはリコ愚連隊の副官の地位に就くという「ヤムチャかと思ったらクリリンだった」驚きのキャラを演じました。
なんと、ゲイリー・ビュシーの息子さんだったんですね!似てるw
パパ同様、醜悪な表情も善人顔も出来るのは「スタシトパ」観た方はおわかりですね。
↑のホークス、マッギンリー同様、もっといろんな芝居が観てみたい人です。

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女っ気が足りないのでクレア・デュバル
この人もなんでか縁が多いヒト。
「パラサイト」に「ゴースト・オブ・マーズ」に・・・って、そうかジャンル映画出演が多いからか^^;
あんあまり「女優」であることをこちらに意識させないのは、演技が確かなんだろうなぁ。
ちらっと調べてみたら、「THE JUON呪怨」「ゾディアック」などのジャンル映画の他にも、「17歳のカルテ」や「21グラム」なんかでも頑張ってることが判明。
これは観てみたいな。

他にも、レベッカ・デ・モーネイが落ち目の女優を演じていて、「よくその役受けた!偉い!」って感じです。
美人でナイスバディの娼婦役アマンダ・ピートの画像は、あえて載せてあげません。色々想像したまい!w
そして、忘れちゃいけないのが・・・(以下、ネタバレにつき追記にて)

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我らがドック・オクことアルフレッド・モリーナ
彼のこの鋭い眼光が好きです。(はぁと)
本作では、知的な精神科医を演じています。

精神科医?上のあらすじにそんな人物いなかったじゃん?と思われた方。

そうなんです、これが本作の肝なんです。
実はモーテルでの連続殺人劇は現実ではないんです。
その全てが、

ある解離性同一障害(多重人格)の殺人犯の、複数の人格を一つに統合するための治療による、内面世界だったのです。

「そして誰もいなくなった」型としては、とても新しい手法ですね。
ただ、その新しすぎるオチに対するアンフェア批判を恐れてか、序盤からかなりのネタバラシをやってくれるのが、残念。
私はTV放映で観賞したんですが、冒頭に本編のシーンを、短く繋ぎ合わせたカットでかなり見せちゃうんですよね。
ハッキリ言って見せすぎです。(よく観れば誰が死ぬとか大半わかっちゃうのだ)
これって、TVだけの仕様なのかなぁ・・・
劇場公開時はどうだったんだろう・・・ちょいと気になりますね。

それでなくとも、タイトルバックが精神科医と判事が死刑間近の多重人格殺人犯の件について話すシーンなので、もうこれだけで「モーテルの登場人物は全部そいつの人格なのね」と大オチは知れてしまいます。
これはホント、勿体無いなぁ・・・

モーテル側のクライマックス、「さあ、最後に生き残るのは誰だ!?」というシーンの前に、ハッキリ「登場人物は全部そいつの別人格」とバラシちゃうのもいただけない。
おかげで、緊迫感もへったくれもなかったです。
アンフェアの謗りを免れないとしても、大オチは最後に持ってくるべきだったんじゃないかなぁ・・・
やはり、シチュエーション・スリラーはシナリオが難しいですね。
特に本作は「精神世界内の人格同士のサバイバル」という異色の内容なので、なおさらに。

そういえば、博士は複数の人格をワンシチュエーションに集めると言う離れ業をどうやって実現したんでしょうか?
・・・というツッコミはやっぱヤボなんでしょうね^^;

最後、大オチの後にどんでん返しがあるのですが、これは読めなかった!
ただ、直後に死体が消滅する現象が起こらなければ《奴》が逃げおおせることは不可能だと思うので、そこらへんにもう一工夫欲しかったかな。

真相部分を短いカットで繋いでラストに見せる手法は、明らかに「ソウ」シリーズがパクってますねぇ^^;
本作は設定的に続編アリエナイ作りになってますので「ソウ」のようなシリーズ展開とはいかなかったようですが、惜しいところはあるとはいえ、その挑戦的な志は「ソウ」より買いたいかな。
(面白さとどんでん返しの衝撃は『ソウ』に軍配が上がるケド)

そんなわけで、色々文句をつけましたが、結構好きな作品です。

久しぶりに、「そして誰もいなくなった」を読み返したくなりました。
posted by るしは at 00:00| Comment(8) | TrackBack(0) | 映画雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あ!!この映画知ってます!
そして最近「ニューオーリンズ・トライアル」も観まくってます。テレビでやっていたのを録りました。
ジョン・キューザックづいてます。
ホント、ジョン・キューザックって「イイヒトも胡散臭い男も」演れる俳優さんなので何気にスキです。
「スタシトパ」のアノ人も出てたんですか!知りませんでした。歯ぐきが印象的です。
Posted by ふぉんだ@ねこめがりん at 2007年06月12日 02:05
「アイデンティティー」は面白かったです〜!
こういうのを「シチュエーション・スリラー」というのですね。
勉強になりました★
この手の映画は工夫とオチが大事なんだなぁ。

ビュシーさんは「ヒッチャー」の続編に出てましたねー。
Posted by kurosui at 2007年06月12日 20:46
るしはさん、こんばんは!
レイ・リオッタといえば、『ハンニバル』での脳味噌ご開帳!
ジグソウさんよりも前に、観客に惜しげもなく大事な部分を見せてくれていましたよ。

私もこの作品、結構スキです。
初めて観た時は、軽く度肝を抜かれました。
ドンデン返しが売りの映画って、その宣伝の時点で自らのハードルをかなり上げてしまっていますよね。
どうしても観る方も構えて観てしまいますし・・・。

さて、『ソウ4』はいかにしてこの重圧を裏切るのでしょうか。
Posted by アガサ at 2007年06月12日 22:58
>>ふぉんださん
こ、ここにもねこめがりんが!w

確かに、偶然ですがジョン・キューザック祭りですねw
久しぶりに「コン・エアー」とか観たくなります。
あれも奇人変人大集合映画で好きです(笑)
Posted by るしは@管理人 at 2007年06月12日 23:08
>>kurosuiさん
>こういうのを「シチュエーション・スリラー」というのですね。

ハイ、冒頭のナレーションで
「全米の度肝を抜いたシチュエーション・スリラーの傑作」
と言っていたから間違いないと思います!w

>ビュシーさんは「ヒッチャー」の続編に出てましたねー。

むむ!「ヒッチャー2」はレッド無関係なんでスルーしてたんですが、観るべきなんでしょうか・・・
Posted by るしは@管理人 at 2007年06月12日 23:15
>>アガサさん
こんばんは!
リオッタ脳味噌御開帳とは聞き捨てなりませんね!
ハンニバル・シリーズは「羊」がちょっと肌に合わなくて以降スルーしてたんですが、ここは再挑戦してみようかな・・・
(ライジングもグロいらしいし・・・)

>宣伝の時点で自らのハードルをかなり上げて

そうですね〜。特にソウのような続編モノは・・・
4は完全仕切りなおしになるんでしょうか?
それとも二人ともちゃっかり「実は生きてた」なのかな?
個人的に3が2より好感触だったので、一応・・・期待はして・・・おきます?(疑問形)
Posted by るしは@管理人 at 2007年06月12日 23:22
PON@ねこめがなーっス。

男性:めがなー
女性:めがりん

という使い分けにしましょうか?



・・もはや記事関係なくなってるし。
(スマンです >るしは殿)
Posted by PON@増殖管理人管理委員会w at 2007年06月14日 11:41
>>PON@増殖管理人管理委員会wさん
「めがなー」「めがりん」で、パっと思いついた。
なんかスパロボでそんなのなかったけ!?

そうそう、ヒュッケバインとかいうので。

「ヒュッケバイン・メガナー」
「ヒュッケバイン・メガリン」

・・・いや、スパロボは実際やってないんであやふやだけれども。
え〜と、元はなんだっけ^^;
確か換装してタイプが変わるんよ!スパロボのどれかはわかんね!w

さらに話は飛んで・・・
「増殖管理人管理委員会」
とか言われると、なんだか某補完計画を思い出して(なっつかしい)管理人の皆さんがモノリスに思えてきましたw
Posted by るしは@管理人 at 2007年06月14日 14:52
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