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2007年10月01日

エヴァンゲリヲン新劇場版:序

新世紀エヴァンゲリオン
書店に勤める者として、放映当時の異常とも言える副読本刊行フィーバーは印象深い出来事でした。
アニメファン以外にあそこまで一般層に浸透したのは、なんだかんだいって「面白かった」からに他なりません。
魅力的なキャラクターに、毎回カタルシスのあるストーリー展開。
そして、散りばめられた伏線の数々は自然と「そのネタについて語り合いたい」という欲求を起こさせ、それが口コミとなって本来の視聴者層を越えた「ファン」を生み出していったわけです。
普段ロボットアニメ観ない様な奴まで観てたもんなぁ。(で、翌日語るんだよねw)
そして、後半の(賛否両論ある)超展開でカルト化に成功。

純粋に物語を楽しみたかった私にとっては、伏線の回収を放置したTV版のラストは「×」。
劇場版は物語的結末が付けられましたが、好きかと問われれば「NO」。(理由はカタルシスが皆無だったから)
なので、今回の「エヴァンゲリヲン新劇場版:序」、まったく観る気なかったのですが・・・
eva_02.jpg
ネットで読んだ感想の、ある一言に「ぴくっ」と反応しちゃいまして、それは・・・
(※ネタバレにつき反転)

今回の新劇場版は、実はリメイクではなく、前の劇場版のその後の物語なのではないか?

と、いうものです。
どうも、私は「メタフィクション」という構造自体に弱いんです。
前回の劇場版のラストで世界の破壊と再生が描かれたわけで、設定的にも「再構成された似て非なる世界」がリメイクの皮を被っていても問題ないわけで、それが本当にリメイクの皮を被ったモノだとしたら・・・

(反転終了)

これは、確認してみたいな、と。

で、観てきたわけですが、まず最初に驚いたのが人の数。
初週と言うわけでもないのに、劇場に列が!!
「エヴァって、まだこんなに商売になるんだ・・・」
と、素直に感心しました。
ま、実際私のように関心を失っていた者をも、こうして劇場に脚を運ばせるくらいですからね・・・そこは「さすがエヴァ」といったところでしょうか。

さて、では本編の感想ですが・・・
※以下、ネタバレ部分反転しておりません。未見の方は自己責任で!

最近、「トランスフォーマー」や「デス・プルーフ」「ジャンゴ」等、はっちゃけた作品を観まくってたせいもあるとは思いますが・・・

この「序」に関しては、劇場で観るほどではなかったかな・・・

詳細を書く前に、まずこの映画の構成を説明しますと、最近で言えば「新訳Zガンダム」と同じで、加工したTV版再編集+新作画となっています。
ただ、エヴァは比較的最近の作品であり、また作画も比較的破綻していない作品だったので、Zの時のような落差や違和感はありません。
全4作にわけるだけあって、その纏め方も丁寧で、新訳Zの2部のような駆け足感や詰め込み感もありません。
再構成作品としては良く出来た部類だと思います。

ただ、使徒にTV版にはないアクションを追加したり、ヤシマ作戦遂行の様子がほぼ全編新作画でかなり丁寧に描写されてたのに対して、一部のシーンがカットされてたのは首をひねるところです。

例えば、冒頭のシンジがいきなりエヴァンゲリヲンに乗ることを強制されるシークエンス。
こちらは再見なので、設定的にシンジが乗るしかないのは承知の上です。が。
やはり唐突感は否めません。
つまり、庵野監督自身がかつて「イマイチだった」と語っていた冒頭部分が、ほとんどそのままなんです。
しかも、エヴァの腕が勝手に動き、シンジとレイを守る様を見て、ミサトが「イケる」と確信するシーンは、何故かカット。

不和になるシンジとミサトが和解する「ただいま」「おかえりなさい」のシーンも丸々カット。
シンジは単にネルフ諜報部に連れ戻されるだけです。
でも、シンジがミサトのマンションで暮らすことになる初日の「おかえりなさい」の件はあるんですよね。
これは二つセットで初めて効果が出てくる演出だと思っていたので、意外でした。

なので、その後のトウジと和解するシークエンスはあるものの、「序」の展開だけを観ていくと、(これはあくまで私の個人的感想ですが)ヤシマ作戦のラストの、「笑えばいいと思うよ」で締めくくられるシンジの台詞は出てこないと思うんです。
レイに「そんな悲しいこと言うなよ」と言うほど、「序」のシンジは丸くなってないんじゃないかな?と。

ヤシマ作戦の準備の様子を大増量するより、シンジの内面描写であるとか、レイとの接点であるとかを、もうちょい丹念に描かれていたならば、せっかく新作画のレイの笑顔にも納得できたと思うんですが・・・それって私だけかな??
(私がレイというキャラにさして魅力を感じてないせいもあるかもしれませんが、それでもTV版の時はそれなりに感じ入ったものです)

と、まぁ、色々ケチは付けましたが、ラストシーンで早々とカヲル君が登場し、早速と意味深な台詞(まさに上記の噂を肯定するような)を吐いたり、そして極めつけが予告編
どうやら次の「破」ではトウジの乗る黒いエヴァあたりまで含んだ挙句、観たこともないエヴァが登場したりと、それだけ観ても総集編とはとても言えない内容に。
さらに続く2作の内容は、まさにTV版や先の劇場版とは別物になるんじゃないか?と、興味を惹かれずにはいられない内容でした。

こういうところは、さすがに巧い。

そんなわけで、おそらく次も観に行ってしまうことでしょう。
もし、「エヴァ」にまだ関心が残っているのなら、観ておいても損はないかもしれませんよ。
posted by るしは at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | アニメ・特撮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
るしは様は書店にお勤めだったのですね。
エヴァの副読本が多数置いてあったということは、かなり大きな書店さんですよね。
亀母の近所にはアニメやサブカル本を置いてある書店は皆無で、ブックオ○の方が遥かに充実しています。一番近いアニ○イト
が東大阪の布施だもんなあ。
Posted by 奈良の亀母 at 2007年10月03日 20:32
>>奈良の亀母さん
今いる店舗はちっこいんですけどね。
副読本ブームの当時はそこそこの規模の店舗勤務だったので、そりゃもう大騒ぎでした。

本屋は、ないとこにはないですよね。
今は東京在住なのでいたるところにありますが、子供の頃住んでいた長野なんて、「本屋に行く」といえば遠足並のイベントでした・・・(ああ、懐かしい)
Posted by るしは@管理人 at 2007年10月04日 00:47
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